AZ-COMネットとは?
我が国トラック運送業は、国内貨物総輸送量のトンベースで約9割、トン・キロベースで約5割を担い、国民生活のライフラインであり日本経済をベースで支える基幹産業であると言えます。
・国内貨物輸送量は輸送重量(トンベース)では、国内貨物輸送量は、ほぼ横ばいで推移していましたが、2020年度は大幅に減少。
・国内貨物のモード別輸送(トンキロベース)では、自動車が約5割、内航海運が約4割を占め、鉄道の占める割合は全体の5%でした。(下記図参照)
2024年問題が取りざたされる中、物流関連2法の一部を改正する法律案が2024年4月26日に成立し、物流事業者、荷主企業には物流効率化の取組が課され、一定規模以上の荷主企業は所定の対応が必要となり、違反した際は罰則が科されるようになりました。
法改正の背景である2024年問題の対策を講じなければ、輸送力は2024年度に約14%、2030年度には約34%不足するとの推計もあり、物流の担い手の確保等が喫緊の課題となっています。
このような状況の下、中小のトラック運送会社の経営状況はどこも厳しく、
- 深刻なまでの人材不足、特に若年ドライバーの採用難とドライバーの高齢化。
- 輸送量の減少および過当競争下における輸送単価の下落という逆風下、各社のコスト削減に向けた自助努力に限界がきている。
- 社員教育や後継者育成に十分な対応ができない。
など、様々な問題に直面しています。
しかしながら、このような問題に対し、トラック保有台数で10台以下が56%・30台以下が87%、従業員数で10人以下が49%・30人以下が83%を占めるなど中小零細事業者が太宗をなすトラック運送業界においては、個々の会社では有効な手立てを講じることは決して容易ではありません。
そこで、株式会社丸和運輸機関が中心となって創設したのが、「一般社団法人AZ-COM丸和・支援ネットワーク(AZ-COMネット)」です。
AZ-COMネットは、中小のトラック運送事業者を中心とする会員制のネットワークで、経営改善研修やドライバー向け教育をはじめ、ETC大口多頻度割引サービス(AZ-COM協同組合を通じて提供)、トラックや燃料等の購入アドバイス、物流関連商材を安価に提供する各種資材のネット共同購入サイトの提供を通じて、会員であるパートナー企業を力強くサポートしていきます。
さらに「大規模災害時における支援活動に関する協定(BCP協定)」を2017年8月に埼玉県の吉川市と松伏町と締結して以降、全国の自治体や行政と順次BCP協定の締結を進めており、2023年6月23日には内閣府より指定公共機関の新規指定を受けました。(以下参照)
AZ-COMネットは社会貢献活動の一環としてBCPで全国最大組織となることも目指して参ります。
災害対策基本法に基づく指定公共機関に指定されました
2023年6月23日、一般社団法人AZ-COM丸和・支援ネットワークは内閣府より指定公共機関の新規指定を受け、2023年7月6日指定通知書の交付式が行われました。
交付式では谷公一内閣府特命担当大臣(防災担当)※当時 からAZ-COM丸和・支援ネットワーク理事長の和佐見勝に指定通知書が手交され、意見交換を行いました。
(左)内閣府特命担当大臣 谷 公一
(右)AZ-COMネット理事長 和佐見 勝
谷大臣からは「AZ-COM丸和グループには、日頃から災害支援活動に取り組んでいただき、国民を代表して感謝と御礼を申し上げるとともに、指定公共機関としてより一層、社会貢献と災害支援への取り組みを強化してほしい」とのお言葉がありました。
指定公共機関とは
災害対策基本法第2条第5号に基づき、公共的機関及び公益的事業を営む法人のうち、防災行政上重要な役割を有するものとして、内閣総理大臣が指定している機関です。2023年6月23日現在、106機関が指定を受けています。当該法人等は、平時において防災業務計画の作成、防災訓練の実施等を行う義務を有しており、また災害等の緊急時においては、応急措置の実施、情報収集等を行うとされ、災害の予防・応急・復旧等の段階で重要な役割を果たすことが求められます。